
日々、通勤や通学などで徒歩の移動をしている人も多いことでしょう。実は歩き方ひとつを改善するだけで多くのメリットを得ることができることはご存じでしょうか。
今回は日々の移動だけでできる運動、ウォーキングの仕方について解説していきます。
正しい歩き方をしていないと起こる3つのトラブル
誤った歩き方を続けてしまうと、様々な弊害が起きてしまいます。そこで、誤った歩き方で起こりうるトラブルについて解説していきましょう。
①靴擦れを起こしてしまう
誤った歩き方を続けてしまうと、靴擦れの原因になります。
歩く時に体の重心が偏ってしまうと、踵などの足の一部に重心の負荷が集中してしまって靴擦れを起こしやすくなってしまいます。
靴擦れが起こると、皮膚が破けて出血することもあり、大事な靴を汚してしまう可能性もあります。
②足が太くなってしまう
歩き方を誤ってしまうと、無駄にふくらはぎの筋肉を使ってしまい足が太くなってしまいます。
また、小さな歩幅で小刻みで歩いてしまうと、お尻の筋肉をほとんど使わなくなってしまうので、お尻の筋肉が減ってしまうでしょう。
③骨盤が歪んで太りやすい身体になる
猫背などの前傾姿勢の状態を続けてしまうと、上半身の傾きを下半身が補おうと骨盤が後退を起こします。骨盤が後退してしまうと、接地時の足の蹴り出しが弱くなってしまって歩幅が狭くなってしまいます。
その状態が長引いてしまうと、歩くことによる消費カロリーの量が減ってしまい、筋肉の量が落ちて太りやすい体質になってしまうでしょう。
また、消費カロリーの落ち込みは基礎代謝にも影響するため、疲労の回復が遅くなってしまいます。
歩き方を変えることで得られるメリット
誤った歩き方を続けてもメリットはありません。
しかし歩き方を正すことで得られるメリットはあるので、紹介していきましょう。
周りの印象を変えることができる
背筋を伸ばした姿勢で歩くことにより、周りからの印象はポジティブなものになります。
正しく、そして大きな歩幅で歩くことによって周りから洗練された印象や大人びた印象を与えることができます。
疲れにくい身体になる
正しい歩き方というのは、全身を連動させることで姿勢よく保つことによって重心バランスが整えられ、背筋や腹筋などの筋肉も使われます。
その結果、全身の基礎代謝が上がって疲れにくい体を、疲労回復が早い肉体を手に入れることができます。
スタイルが整ってくる
股関節の骨盤が正常に整うことにより、疲労が溜まりにくく太くなりづらい下半身を得ることができます。
さらにO脚やX脚などの足の悩みの改善にも繋がります。
正しい歩き方をレクチャー!姿勢改善&疲れにくい体に
それでは正しい歩き方をレクチャーしていきましょう。
難しいことではないので、すぐに実践可能です。
姿勢
歩く時の姿勢は横から見たときに真っすぐなっていなければいけません。
・頭頂部
・耳
・肩
・大転子(股関節の外側にある大きなふくらみ部分)
・外果の前(足首の外側にある膨らんだ骨)
上記の部位が一直線になるように立ちましょう。
正しい姿勢になると、自然と腹筋や背筋などに力が入るので最初は上手くキープするのは難しいかもしれません。しかし下腹部に意識して力を入れることで、上半身を上手く支えることができます。
歩き方
歩き方において重要なポイントは、確実に踵から着地することです。
踵から着地するときに、すぐにつま先へと重心を移動することを意識してください。
そのままつま先に重心を移動させ、次は足裏、そして指の付け根と重心の位置を変えて、最後に地面を蹴ることを意識しましょう。
踵ではなくつま先で着地してしまうと、上手く地面を蹴ることができずに小さい歩幅になるため、確実に踵から着地するようにしましょう。
また、勢いよく着地してしまうと膝を痛めてしまうので注意が必要です。
歩幅
歩幅の目安は「身長×0.45~0.5=適切な歩幅(cm)」と言われています。
例えば身長170cmの人なら、適切な歩幅は76.5cm~85cmということになります。
しかし体重や筋肉の付き方によって適切な歩幅は多少前後するので、自分に合っている理想の歩幅を見つけるようにしましょう。
腕の振り方
歩く際は肩甲骨を内側に寄せて、胸を張ることで真っすぐの姿勢を維持できます。
腕を振るときは軽く振ることを意識することによって、歩幅を一定に保てるでしょう。
正しい歩き方の意識してほしい4つのこと
正しい歩き方をマスターしたところで、さらに歩くときに意識してほしいポイントについても紹介していきましょう。
①足は上げて歩く
足を上げて歩くことに慣れていない人は、すり足になりがちです。すり足が習慣化してしまうと、何もないところで地面に躓いたりしてしまいます。
高く振り上げる必要はありませんが、膝を上げる意識をもって歩きましょう。
②かかとから着地してつま先で蹴る!
前述した歩き方にも意識する点はいくつかあります。
重心の移動
踵からつま先へと重心を移す際は、足裏全体がしっかりと地面に接地していることが前提です。
また、重心移動がスムーズにいかないと歩き方がぎこちなくなってしまうので、自然な重心移動を心がけるようにしましょう。
膝裏をしっかりと伸ばす
接地しているほうと反対側の足は、膝裏をしっかりと伸ばしてください。
そして足を上げる際は、膝と踵を意識して地面に踵から接地するようにしましょう。
③歩幅は少し広めにしょよう
歩幅の目安については前述しましたが、歩幅を広げて歩く時は通常の歩行時よりもゆっくりめのペースに落としたほうがいいでしょう。
歩幅を広げた状態で普段と同じペースで歩いてしまうと、運動量が上がってしまい息が切れてしまいます。
最初のうちはペースを落として、歩幅や重心の移動を意識して歩き方をマスターしましょう。
④肩甲骨を寄せる歩き方にしよう
姿勢をまっすぐ保つために肩甲骨を寄せて、胸を張るのですが力強く肩甲骨を寄せる必要はありません。
力強く寄せてしまうと、逆に体を反ってしまって重心のバランスが崩れてしまい、正しい歩き方にはなりません。
軽く肩甲骨を寄せる程度の意識でも胸を張ることができるので、意識しすぎないように注意しましょう。
また、腕を振るときも後方へ腕を意識して振ることで、腕の運動量が上がって二の腕の引き締めにも効果が期待できます。
まとめ
正しい歩き方をマスターすることで、健康面で様々なメリットが期待できます。
最初のうちは違和感があるかもしれませんが、慣れてくると正しい歩き方が当たり前となって周りからの評価も変わっていくので、ぜひ参考にしてみてください。