
首の痛みを感じていらっしゃる方は、もしかしたらストレートネックが原因かもしれません。ストレートネックは、スマホ首とも言われており、いまや現代社会を生きる人々にとって身近な症状となりつつあります。スマホ首になる原因や予防法、また首を動かすストレッチ方法をご紹介します。
「最近、首の痛みが辛いな」と感じていらっしゃる方は、ぜひ記事を参考になさってください。
スマホ首とストレートネックは一緒!
スマホ首やストレートネックという言葉を聞いたことはありますか?どちらも、同じ意味の言葉です。本来ならば、緩やかにカーブしていなくてはいけない首の骨が、まっすぐに近づいている状態のことを言います。ストレートネックになることで、肩こりや頭痛を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
また、首まわりの筋肉がこわばることにより、自律神経のバランスに影響を及ぼすこともわかってきています。そのため自律神経失調症やパニック障害、うつなどの発症リスクが高まるなど、スマホ首によって引き起こされる症状はさまざまです。
スマホ首になる4つの原因
スマホ首になる原因についてご紹介します。日常で何気なく行っている行為ばかりですので、誰でもストレートネックになってしまう可能性が潜んでいます。「最近、首が痛いな」と感じていらっしゃる方は、下記の項目をチェックしてみてください。
スマートフォンを長時間見る
いまやスマートフォンは、多くの人がひとり一台以上所持している生活必需品です。移動中や休憩時間などに何気なく見てしまうことの多いスマートフォンですが、毎日何時間も見てしまっていませんか?スマートフォンを見るときの姿勢が前方に傾くと、首にかかる負荷が増していきます。すると首の筋肉が緊張状態になり、こわばった筋肉が頚椎を引っ張って、スマホ首を引き起こしやすくなるのです。
長時間、悪い姿勢でスマートフォンの画面を見ている方は、改善することをおすすめします。
パソコンに目が近い
パソコンを使って作業をしている時、目の位置が近くなっていませんか?視力の低下に伴い、パソコンのディスプレイにどんどんと顔を近づけるようになります。
すると猫背になるなどして姿勢が悪くなり、スマホ首になりやすくなります。
寝具が合っていない
寝ている最中にも、スマホ首になる原因は潜んでいます。毎日使っている枕が高すぎたり、敷き布団が柔らかすぎたりする場合です。枕が高いと首の筋肉がこわばる原因になり、スマホ首を引き起こしやすくなります。
また敷き布団が柔らかすぎることで寝返りを打ちづらくなり、体の疲れが思うようにとれなくなることも原因のひとつです。
姿勢が猫背になりがち
猫背は、スマホ首になる原因のひとつと言われています。パソコンで作業をしていらっしゃる方の中には、長時間椅子に座りっぱなしのケースも少なくありません。すると骨盤が後傾して猫背になりやすくなります。
骨盤が後傾すると、顔の位置が前のめりになりやすくなり、症状を引き起こす原因となります。
スマホ首の改善・予防法4選
スマホ首にならないための予防法や、改善法をご紹介します。首の痛みを感じていらっしゃる方や普段スマートフォンを長時間触る機会が多い方は、ぜひ実践してみて下さい。
ただし、改善法や予防法には個人差があります。また、ご案内するのは、スマホ首を治すための治療方法ではありませんので、ご注意ください。またすでに首に強い痛みを感じていらっしゃる方は、医療機関にかかることをおすすめします。
正しい姿勢を心がける
スマホ首になる要因のひとつに、悪い姿勢でい続けることがあります。特に、スマホ操作時やパソコン作業時、睡眠時などは、長時間同じ姿勢でい続ける可能性が高い場面です。
スマホ操作時 | 下ではなく上を見て、腕をあげることを意識する |
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パソコン作業時 | 両足の裏が床につく高さに調整する |
睡眠時 | 寝返りをさまたげない寝具を選ぶ |
以上を意識することで、正しい姿勢に近づくことができるでしょう。姿勢を正すことで、スマホ首の改善や予防につながることがあります。ぜひ意識してみてください。
全身浴をして首や肩を温める
全身浴をして首や肩を温める全身浴をすることで、首や肩が温まり、こわばった筋肉が柔らかくなります。すると首や肩の緊張状態がとけて、スマホ首が改善されることがあります。
湯船に顎まで浸かり、首や肩を温めるよう心掛けましょう。
スマホ首の解消グッズを使う
スマホ首の解消グッズを使うスマホ首の解消グッズを使うこともおすすめです。首を支える「スマホ首サポーター」や、首をストレッチする「首ストレッチャー」と言った便利グッズが存在します。これらは首が前傾するのを防いだり、首まわりの筋肉をやわらげたりすることに効果があるとされている商品です。
気になるグッズがあれば、活用してみましょう。ただしいずれも、かならずスマホ首が治るものではありません。症状が軽くなったり、リラックス効果を得られたりしますが、効果には個人差があるので注意しましょう。
首を動かすストレッチ
首を動かすストレッチストレッチをして首を動かすことで、スマホ首の改善・予防効果を得られる可能性があります。ご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
- 背筋をピンと伸ばして、あごを引きます。正しい姿勢になるよう、意識しましょう。
- その姿勢をキープしたまま、呼吸を止めてしまわないよう、ゆっくりと右側に首を傾けます。
- 次は、左側に首を傾けます。ゆっくりとした動作で行いましょう。
- 正面の位置まで、首を戻します。
- 目線はまっすぐ前を見たまま、首だけを右側へ向けて、横向きに動かします。
- 次は、左側へ向かって首を同じように動かします。
- 1~6を2.3回繰り返します。
首の疲れを感じたころに、ストレッチを行ってみてください。首や肩まわりの筋肉が柔らかくなり、体が楽になるでしょう。
スマホ首が悪化した時に起こる可能性のある4つの症状
スマホ首は放置しておくことで、悪化します。以下のような症状がある場合は、深刻化しているかもしれません。首に強い痛みを感じていらっしゃる方は、次の項目をチェックしてください。
肩こりや背中の痛み
肩こりや背中の痛みスマホ首の症状が悪化すると、体が前傾します。
すると頭の重さが首や肩への負担となり、肩こりや首こり、背中の痛みを訴える方もいらっしゃいます。スマホ首になることで、肩や背中の痛みにまで発展する可能性があるので、注意しましょう。
自律神経系への影響
首周りの筋肉がこわばると、自律神経のバランスが崩れやすくなると言われています。
自律神経系へ悪影響が与えられると、不安や緊張感が高まったり、喉の違和感や吐き気を催したりすることもあります。また自律神経失調症やパニック障害などの精神症状をもたらす可能性もあり、日常生活に支障をきたす恐れさえあるのです。
手足のしびれ
症状が悪化すると、手足のしびれが深刻化する可能性があります。
というのもストレートネックになると、頚椎に負荷がかかります。すると、頸椎と頸椎の間にある椎間板にストレスがかかり、神経を圧迫するのです。さらに悪化すると、椎間板が本来の位置より突き出してしまい、頸椎椎間板ヘルニアになってしまうケースもあります。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、腰痛の一種です。
水分を含んだゼリー状の髄核と、髄核を包み込む線維輪の二重構造になっているのが、椎間板です。加齢などが原因で線維輪に亀裂が入り、髄核の一部が押し出されてしまうことがあります。飛び出した髄核が神経を圧迫し、痛みやしびれを及ぼすことで椎間板ヘルニアを発症する仕組みです。
まとめ
ストレートネックの原因や予防法についてご紹介しました。
スマホ首は、現代人にとって身近な症状となりつつあります。首の痛みに悩んでいらっしゃる方は、ぜひ記事を参考になさってください。ただし、ご紹介した改善方法や予防法は、治し方ではありません。治療方法として推奨しているわけではございませんので、ご注意ください。
また効果には個人差があるので、首や肩の痛みを感じたら治療院を受診しましょう。首の痛みには、さまざまな原因があります。激しい痛みを感じていらっしゃる方は、ただちに医療機関にかかりましょう。