
東京都あきる野市にある「あひるの整骨院」は、その名の通りあひるをマスコットにしている少し変わった整骨院です。
しかし、その施術レベルは高く、独自の「腔圧理論」を元に体の痛みの根本的な原因を見極め、対処をしてくれます。
今回は「あひるの整骨院」の院長である松山将人さんにお話を伺って、院の特徴や魅力について語って頂きました。
よくケガをしていた自分が、今度は支える側に
-なぜ柔道整復師/鍼灸師の道を目指したのですか?
目指したのは、祖母が整骨院の受付をやっていたことが始まりです。
僕は小さい頃からからそこへ行っていて、触れ合う人が整骨院の先生しかいませんでした。その時は、「大人になったら整骨院の先生になるんだ」って思っていました。
学生時代はサッカーはやっていたのですが、ケガをよくしたので、その整骨院に行くと改善したのです。そういう経験もあったので、今度は支える側になろうかなと思い、この道を選びました。
最初は個人の院に務めていて、25歳の時に今の会社に入社し、28歳のときにグループマネージャーになりました。
-クリニックの特徴を教えてください
地元に根付いているところです。
来年でこの院は設立20年になりますが、通ってきてくれたお客さんも1万人を超えました。他県からの来院もあるなど、多くのお客さんに支えてもらっているなと感じています。
現在はコロナの影響で開催していませんが、以前は市の管轄の体操教室とか、企業とコラボして施術体験会とかもしていましたね。
実は骨盤は歪んでいない
-なぜ産後の骨盤は何故歪むのですか?
そもそも歪むという表現は、あくまで分かりやすく言っているだけで、実際に骨は歪みません。
骨盤の周りについている筋肉や、靭帯が使いにくくなることを指します。
ただ、それを本当に骨盤が歪むと言っている整骨院と、キチンと詳細を説明している整骨院があることは確かです。
妊娠すると子供が出やすくなるためにホルモンが出るのですけど、そのホルモンが関係して関節が緩みます。
-だから筋肉が緩むのですか?
そうです、それによって筋肉は使いにくくはなります。分かりやすいように歪むという表現にはしているけど、本当は歪んでいない。
妊娠20週を過ぎた辺りから関節を緩めるホルモンが出るので、緩まった骨盤を周りの筋肉が支え始めて、腰痛や肩こりが出やすくなるというのはあります。
歪みやすいというより、緩みやすいといった感じです。
骨盤矯正の意味とは何か
-なぜ骨盤を戻した方が良いのですか
骨盤周辺の筋肉が固まったまま色んな作業をしてしまうと、睡眠や肌荒れ、体のむくみに関係してきます。
-産後の骨盤矯正を行う人の割合ってどれくらいいますか?
ここのお客さんでいえば、全体の10%くらいです。
-そもそも産後の骨盤矯正は必要なのですか?
絶対に必要というものでは無いでしょう。体の機能で骨盤を元に戻すという習性があるため、それで大丈夫なら、それでいいと思います。
しかし骨盤が緩むことによって支障が出る人がいるので、そういう人は診たほうがいいでしょう。
-自分で治る人はそのままでもいいのか、後から治してもいいのか
早く施術を始めたほうが、骨盤の戻りは早いです。
時間が経ってから施術始める人よりも、症状が軽く済みます。
-整骨院に行かなくても、骨盤は戻るのですか?
体には状態を元に戻す習性はあります。
ただ、緩んでしまった骨盤底筋などに戻す力が無かった場合、骨盤が締まりにくいので尿漏れ、自律神経が乱れてきたりといった症状に繋がります。
-産後の骨盤を矯正する期間ってどのくらいですか
個人差はありますけど3、4か月は診たほうがいいでしょう。
-第一子か第二子でも変わりますか?
元々緩んでいる状態でさらに妊娠をしてしまうと、さらに骨盤が緩みます。
-家でできる骨盤矯正のやり方とかありますか
体操と、骨盤底筋のトレーニングがいいでしょう。
うちでも施術しながら、トレーニングを教えたり、動画をお見せすることもしたりしますね。
骨盤の歪みには骨盤底筋トレーニングを
-産後の骨盤の歪みを減らす為に気をつけたい生活習慣はありますか?
骨盤底筋のトレーニングは絶対に入れたほうがいいですし、あとはガードルとかを履かないようにとお客さんに言っています。
実はガードルというのは、尿漏れを引き起こす可能性があるのです。本当は復活しなければいけない筋肉が使えなくなったり、サポーターのおかげで筋肉が使われなくなって、上手く使えなくなるので歪みを長引かせてしまう。
ガードルを付けることによって、子宮や膀胱が下に下がるので、それの影響もあるのかもしれないということで、ここではあまり履かせないようにしています。
-コルセットを日常的に使うのはよくないのですか?
要所で使うのならいいですけれど、それに頼るのは良くありません。
本当は使うはずの筋肉が使えなくなるというのは怖いですし、体を支えているのは筋肉なので、その筋肉が使えなくなるのことはダメです。
正しい姿勢を身に着ける
-良い姿勢、正しい姿勢って何ですか?
天井からぶら下げられているイメージで立てば、自然と良い姿勢になります。
ここで教えていることなのですが、ジャージなどのファスナーを下から上に閉めるときの動作をすれば、良い姿勢になります。
そもそも骨盤が歪んでいない人なんていないと思います。産後などは関係なく、誰でもどこかは歪んでいるので、なるべく歪みを少なくするような姿勢や態勢を心がけたほうがいいでしょう。
特に若い人はゲームなどをしている人が多いので、首が下を向いている時間が増えたおかげで、骨格が歪んでいる人が増えたと感じています。
コロナ禍でも外に出るきっかけを
-先生が伝えたいことはありますか?
外に出るきっかけを整体や接骨院で作って、色々と話を聞くと負担が楽になるのかなと思います。
コロナもあって、産後に外に出る機会ということが無くなっていますが、子供を連れていくことが大丈夫な院に行くと、子供と離れる時間が少しできます。その30分とか1時間でもいいから子供と離れて、お客さんの話を聞くと楽だと言ってくれます。
それが少しでも支えになっているのかなという印象はありますね。
子連れOKの院だと子供が集まりますし、産後のお母さまも多くいらっしゃるのでコミュニティができます。そこで仲良くなったりされている姿を見ていると、僕らとしても嬉しいです。
しかし、子連れでも大丈夫というところでも、実際に行くとあまり丁寧な対応でないようなところもあるようです。ベビーベッドに寝かせておくだけとかもあるらしいので、本当に子供を見ていてくれるかどうかは、事前に連絡して聞いた方がいいでしょう。
-こちらの院では保母さんがいらっしゃるのですか?
保母さんというより、受付さんや手の空いたスタッフが見ていて、多い時だと8人くらいの子供がいます。
それと、この院の目の前に子育て広場という子供を遊ばせる場所があるのですが、そこの紹介でここにお越しになる方もいらっしゃいますね。
あきる野市を健康にしたい
-今後の目標はなのですか?
まだまだあきる野市に根付けて良ければなと思っています。
あきる野市は都心ではなく東京の外れですが凄く良いところなので、この地を全国的に健康にしていきたいですね。